GEARAspiWDM.sys?
Windows におけるディスクドライブのドライバです。比較的古めのソフトウェアと依存関係にあるようです。
例えば Studio One 4 Artist OEM をインストールするとGEARAspiWDM.sysも一緒にインストールされます。
GEARAspiWDM.sysの何が問題?
Windows のセキュリティを高める上で コア分離 という機能があります。GEARAspiWDM.sysはこの機能と競合関係にあります。
要するにGEARAspiWDM.sysを削除しないと コア分離 を有効にできません。(注記1)
注記1
GEARAspiWDM.sysを(例えば Studio One 4 Artist OEM ごと)アンインストールした状態で コア分離 を有効した後に再インストールすると コア分離 の有効を維持できます。
その場合GEARAspiWDM.sysが読み込めない旨の警告が Windows 起動時に通知されるようになります。再度通知させないようにもできます。
ただ注意点として、そのような共存を目指すと コア分離 が有効の場合限り Windows がGEARAspiWDM.sysを使用しないように調整をしなければなりません。そうしないとディスクドライブが常に認識しなくなります。
要するに コア分離 の有効時にGEARAspiWDM.sysが読み込めないのでエラーになるということです。(デバイス マネージャー > DVD/CD-ROM ドライブ > あなたのディスクドライブ名 > イベント > すべてのイベントの表示(V)などで詳細なエラーが確認できます。)
本記事では共存の方針は取りませんのでご承知おきください。
方針を決める
前述の通り、いいとこ取りができません。方針を決めましょう。
以降は 1 の(コア分離 を諦めたくない)方向けの内容になります。2 の方はお疲れ様でした。
方針を決める(補足)
GEARAspiWDM.sysと依存関係にあるソフトウェアを使わないのが一番楽です。丸ごとアンインストールしちゃいましょう。
そうもいかない方は「そのソフトウェアでディスクドライブが使えない制約を受ける」ことになります。
ゴールの定義
デバイス マネージャー > DVD/CD-ROM ドライブ > あなたのディスクドライブ名 > デバイスの状態がこのデバイスは正常に動作しています。になっている。デバイス マネージャー > DVD/CD-ROM ドライブ > あなたのディスクドライブ名 > ドライバー > ドライバーの詳細 > ドライバー ファイル(D)がC:\Windows\System32\drivers\cdrom.sysになっている。
cdrom.sysは Windows の標準ドライバで コア分離 と競合しません。本記事ではこの標準状態をゴールとします。
GEARAspiWDM.sysを削除してコア分離を有効にする(要管理者権限)
サービスから削除します。(サービスが実行されていない又は登録されていない場合は手順をスキップしてください。)
sc stop GEARAspiWDM
sc delete GEARAspiWDMレジストリから削除します。(レジストリに存在しなければ手順をスキップしてください。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\GEARAspiWDMHKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Class\{4d36e965-e325-11ce-bfc1-08002be10318}\UpperFilters
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Class\{4d36e965-e325-11ce-bfc1-08002be10318}\LowerFilters
ファイルを削除します。(削除できない場合は再起動後にリトライしてください。)
C:\Windows\System32\drivers\GEARAspiWDM.sys
デバイスを削除します。その後は再起動をします。
デバイス マネージャー > DVD/CD-ROM ドライブ > あなたのディスクドライブ名 > 右クリック > デバイスのアンインストール(U)
コア分離 を有効にします。その後は再起動をします。
設定 > プライバシーとセキュリティ > Windows セキュリティ > デバイス セキュリティ > コア分離 > オン
ゴールの定義 の通りになっていれば成功です。お疲れ様でした。